二〇〇四年に東大合格者数が公立高校の中でトップとなった愛知県の県立岡崎高校や、それに次ぐ茨城県の土浦一高の共通点は、教育熱心な土地柄にあると私は見ている。岡崎にも岡崎国立共同研究機構という研究所があったし、土浦のバックグラウンドは筑波の学園都市である。県立千葉高校、県立浦和高校、洲南高校など、地元の秀才を広い地域から集めてきた学校の東大合格者数が激減する中(おそらく私立の中高一貫校に生徒を奪われているのだろう)、それほど広い地域から生徒を集めていると思えない岡崎、土浦の公立高校の健闘は、教育熱心な土地柄の地域の子どもたちが、予備校やよい参考書の助けを借りれば、小学校のころからみっちり勉強させられてきた私立の中高一貫校の子どもたちに、高校からの勉強でも十分に太刀打ちできることを示しているわけだ。こうした一部の地域を除けば、スタンダードに習えるカリキュラムが大幅に減らされた。現在、中高一貫校に行く子どもたちは否が応でも、小学生の時代にみっちりと基礎学力をつける進学塾に通うことになるので、大学受験では圧倒的に有利なポジションにつくことになる。これが、私が受験結果の地域格差が、これまで以上に広がると予測する(そのためにゆとり教育のカリキュラムに反対する)理由である。